電力用に通信用?電線に関して抑えておきたい基本情報

電力用に通信用?電線に関して抑えておきたい基本情報

「電線」とは、電気を伝えるために必要な線のことをいいます。
家の外にでれば電柱と電柱のあいだに黒い色をした線がみえますが、これこそが電線です。
そして、一口に電線といっても一方では「電力用」、もう一方は「通信用」と種類が分かれていますし、
「強電」や「弱電」など使用目的によって使い分けることができる電線があります。
そこで今回は、日頃から目にする事が多い電線について実際にはあまりよく知らないという方に向けて、電線に関して抑えておきたい基本情報をメインにいくつかご紹介していきます。

 
 電線とは?
少し前までは、家の外を出ると至るところに「電線」を見かけることがありましたが、最近は東京都心を中心に電線をはじめ、
電柱などが見かけられないことが多くなりました。
これは、地方自治体による取り組みの違いであり、電線の地中化が進んでいるからです。
以下では、電線における二つの種類について簡単にご説明します。

 
 電線の種類は大まかに分けて二つ
普段の生活からよく見る電線ですが、その種類は大まかに分けて二つあります。
一つが導体に絶縁体が付いた「絶縁電線」、そしてもう一つは絶縁体の上にさらに外被が付いた「ケーブル」です。
絶縁電線で用いられる導体電線の素材は銅ですが、電気伝導率の高い素材である電気用の銅線が用いられているものを指します。
電線の中には電気を流すための多数の導体が含まれていますが、これらを単体で機能させるために絶縁体を用いて
それぞれがくっついてしまわないように保護しています。
また、ケーブルは保護外被覆が付いた電線のことですが、絶縁電線とは違って電気ではなく、光や通信を目的に用いるものを指します。
被覆の素材は基本的には樹脂ですが、中には使い方によって被覆素材の種類(天然ゴムやビニル、ガラス、プラスチックなど)が違うさまざまな製品があります。

 
 身近な電線といえば電気コードや配線
個人の住宅で電線をみる機会といえば、電化製品を動かすために電力を取り入れる電源コードや、インターネットを使うためのLANケーブルなどがあります。
これらは電線が家の中から屋外の電柱につながり、電気を供給する施設までつながっているのです。
電線を通してどのくらいの電力を通すかによって、電流を流すための導体の数を増やす必要がありますし、
より高い電力を流すためには太い電線を使う必要があるのです。
電線は屋外にあるものといったイメージが持たれやすいのですが、住宅やオフィスなどの室内でもよくみる電気を通すものは全て電線であるとされています。

 
 電線の役割は送電・配電・配線
家の中をはじめ、屋外施設でもさまざまな場所で電線を見かけることがあります。
電線といえば、「電気を伝えるもの、それに情報を伝えるもの?」といった漠然としたイメージがあっても、
実際にはどのような目的や役割がある設備であるのかを知らない方も多いようです。
電線の役割は、大きく分けて「送電としての役割」、「配電としての役割」、そして「配線としての役割」があります。
まずは、電線における送電としての役割ですが、これは電気エネルギーを発電する発電所から、各消費地の変電所に電力を送る、輸送することを指します。
次に配電としての役割は、変電所に送られた電力をさらに電圧を下げて、一般家庭やアパート、マンション、ビル、
さらには工場などの電気引込口まで配ることを電線における配電の役目です。
最後に、電力の配線としての役割ですが、これは電圧を下げて電気引込口にまで配られた電力を、
これのルートを用いて屋外に設置された電灯や、電気機器、工場の機械装置などまでに導くための役割です。



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